運送会社の経営者からよく聞く悩みがあります。
「決算では黒字なのに、なぜかお金がない」
「仕事は増えているのに資金繰りが楽にならない」
実はこれは珍しいことではありません。
黒字=お金が増える
とは限らないからです。
今回は、運送会社が黒字なのにお金が残らない理由について解説します。
まず理解しておきたいのは、
利益と現金は違う
ということです。
例えば、
なら
利益は500万円です。
しかし、
その500万円がそのまま会社の口座に残るわけではありません。
運送会社では車両投資が欠かせません。
例えば、
大型トラック1台
2,000万円
で購入した場合、
会計上は一度に経費になりません。
減価償却として数年に分けて計上されます。
しかし、
実際のお金は購入時に大きく出ていきます。
つまり、
利益は出ているのに現金は減る
という現象が起きます。
運送業界では、
荷物を運んでから入金まで
30日~90日程度
かかることも珍しくありません。
例えば、
今月100万円分運んでも、
入金は翌月末。
その間も、
は支払わなければなりません。
仕事が増えるほど資金繰りが苦しくなることもあります。
運送会社では軽油代が大きな支出です。
特に燃料価格が高騰すると、
利益が出ていても現金が先に減ります。
近年は原油価格の変動も大きく、
資金繰りへの影響が無視できません。
2024年問題以降、
が重要になっています。
人件費は毎月確実に発生するため、
採用や給与改善を進めるほど現金支出は増加します。
荷待ちは見えないコストです。
例えば、
1時間待機しても、
その時間に対する料金を請求できないケースがあります。
結果として、
ように見えても、
実際の生産性は低下しています。
帰り便が確保できず、
空車で走る時間が長い場合、
だけが発生します。
売上には表れにくいですが、
利益率を大きく下げる原因になります。
運送会社の中には、
仕事量は多いものの、
利益率が非常に低いケースがあります。
例えば、
売上1億円
利益100万円
なら、
利益率は1%です。
少し燃料費が上がるだけで赤字になる可能性があります。
最近の運送会社経営では、
利益だけでなく
キャッシュフロー管理
が重要になっています。
例えば、
などを把握することが必要です。
利益だけでなく、
数字を見える化しています。
管理している代表的な指標は、
です。
感覚ではなくデータで経営判断を行っています。
運送会社が黒字なのにお金が残らない理由には、
などがあります。
大切なのは、
「売上を見る経営」から「利益とキャッシュを見る経営」へ変わること。
これからの運送会社には、運行データや経営データを活用しながら、利益だけでなく資金繰りまで見据えた経営が求められています。